各自動車メーカーから、オシャレで使い勝手の優れた新型の軽自動車が次々に発表されています。
それだけ、軽自動車は人気ということ。
しかし、軽自動車は、価格と維持費が安い反面、普通車に比べてどうしても価値が低いとされ、中古車になると二束三文になってしまうというイメージが拭い切れていません。
- もともと価格の安い軽自動車が高く売れるのは本当?
- 新車として軽自動車が人気なのはわかるけど中古車ではどうなのか
- 今軽自動車が人気と言われる理由を知りたい
- 今乗っている軽自動車を高く売る方法を知りたい
結論を先に申し上げると、軽自動車が高く売れるというのは事実です。
そこで今回の記事では、公式に発表されているさまざまなデータを確認しながら、本当に軽自動車は中古車として価値が高いのかを検証。
この記事を読み終わるころには、軽自動車がなぜ高く売れるのかを理解し、あなたの軽自動車を高く売る方法について知ることができます。
軽自動車は高く売れるの?残存率は高い?
日本で買い取られた自動車は、国内で中古車として再販される他、海外に輸出して再販されたりもします。
しかし、軽自動車は日本専用の車であり、海外に輸出できません。
つまり、軽自動車は、国内でしか価値を見出せないのです。
そこで気になるのが、今乗っている軽自動車のリセールバリュー。
リセールバリューが高ければ、高く売れやすいということを意味します。
リセールバリューは残存率に比例します。
例えば、新車販売価格300万円の車が150万円で売れた場合、残存率は150÷300=50%となります。
残存率の高い車種ほど、売るときに高く売れる可能性が高いということになります。
そこで、この章では、普通車と比較して軽自動車が高く売れるのか安く売れてしまうのかを検証するために、代表的な車種の残存率を調査しました。
残存率で見る!軽自動車の価値
軽自動車を代表する3車種+各ボディタイプごとのランキングで上位に入る普通車の残存率を見ていきましょう
なお、サンプルとして抽出する基準として、中古車検索サイトの最大手である「カーセンサー」の中古車人気ランキングを参考としています。
また、中古車の価値を決める査定額については、3年3万kmを基準として出しています。
ジャンル | 車名 | 新車価格 | 買取価格 | 残存率 |
---|---|---|---|---|
軽自動車 | N-BOX | 110万円 | 66万円 | 60% |
ムーブ | 150万円 | 77万円 | 51% | |
ハスラー | 125万円 | 78万円 | 62% | |
コンパクト カー |
アクア | 184万円 | 78万円 | 42% |
フィット | 134万円 | 58万円 | 43% | |
ミニバン | セレナ | 230万円 | 140万円 | 61% |
アルファード | 399万円 | 288万円 | 72% | |
ステーション ワゴン |
レガシー | 335万円 | 117万円 | 35% |
レヴォーグ | 247万円 | 118万円 | 48% | |
SUV クロカン |
エクストレイル | 261万円 | 139万円 | 53% |
CX-5 | 228万円 | 117万円 | 51% | |
セダン | クラウンアスリート | 572万円 | 259万円 | 45% |
マークX | 270万円 | 125万円 | 46% | |
クーペ | フェアレディZ | 362万円 | 190万円 | 52% |
86 | 282万円 | 153万円 | 54% | |
ハイブリッド | プリウス | 249万円 | 144万円 | 58% |
アクア | 184万円 | 78万円 | 42% |
軽自動車は、スーパーハイトワゴンのN-BOX、トールワゴンのムーブ、クロスオーバーのハスラーという、それぞれのボディータイプを代表する車種を抽出しました。
その結果、軽自動車はすべての車種で50%以上の残存率。
だいたい3年乗ると半分(50%)ぐらいの価値になっているということです。
対して、普通車は、国内でも人気のミニバンやSUVといった人気ジャンルの残存率が良好。
しかし、その反面、セダンやステーションワゴンなどは50%を切ってしまっています。
軽自動車以外のボディータイプは、車種によって残存率の差が激しい傾向。
一方、軽自動車はどんな車種でも一定の残存率があります。
以上から、軽自動車は高く売れやすい傾向にあるということです。
中古車でも軽自動車は人気
見ていただいたように、軽自動車は残存率が安定しており、高く売れる確率が高いことがお分かりいただけたと思います。
高く売れるということは、中古車として人気があるということ。
実際、中古車販売全体で軽自動車がどの程度の割合を占めているのか気になるところです。
そこで、一般社団法人日本自動車販売協会連合会と一般社団法人 全国軽自動車協会連合会それぞれが発表している統計データを参考に、中古車の販売台数を比較してみましょう。
年次 | 軽自動車 | 普通車 | 合計 | 軽自動車割合 |
---|---|---|---|---|
2019年 | 2,354,077台 | 3,271,148台 | 5,625,225台 | 42% |
2019年 | 2,322,533台 | 3,294,176台 | 5,616,709台 | 41% |
2020年 | 2,414,874台 | 3,391,703台 | 5,806,577台 | 42% |
2021年 | 2,449,940台 | 3,357,843台 | 5,807,783台 | 42% |
※2024年12月現在
上記の表は、軽自動車、普通車ともに乗用車(5、3ナンバー)の中古車販売台数を年ごとにまとめた表。
様々なボディータイプの中で4割以上と軽自動車は中古車の中で断トツの人気なのです。
軽自動車が人気の理由は、税金の安さや燃費の良さなどによって維持費が低く抑えられるということ。
さらに、新車ではなく中古車を選べば、購入費用をさらに抑えることができます。
新車よりも中古車の方が売れているのは当然かもしれません。
軽自動車を高く買い取ってもらうなら「軽自動車専門店」
“軽自動車は高く売れる”とここまでお話してきましたが、当然のことながら、どんな軽自動車でも必ず高く売れるというわけではありません。
そのため、軽自動車を少しでも高く売るためには、より高く売れる方法で売ることが大切です。
軽自動車を高く売る方法はいくつかありますが、そのうちの一つに、軽自動車専門店に売るという方法があります。
軽自動車専門店とは、その名の通り、軽自動車を専門に販売している中古車販売店のこと。
軽自動車人気の影響もあって、今では多くの店舗を見かけるようになりました。
では、なぜ軽自動車専門店なら、軽自動車を高く売ることができるのでしょうか。
軽自動車専門店なら余計な中間マージンをカットできる
軽自動車専門店で高く売れる1番の理由は、旧ユーザーから新ユーザーまでのあいだに発生する中間マージンを最小限にできるから。
一般的な中古車の流通経路は、買取店(下取り)、中古車オークション、中古車販売店という最低3つの業者を介すことになります。
そして、業者を介す以上、それぞれの業者は利益(マージン)を取らなければなりません。
つまり、中古車の販売価格には、
- 中古車販売店の利益+オークション業者の利益+買取店の利益
が含まれ、その分買取価格は低くなります。
その点、買取業者やオークションを介さずに販売できれば、販売価格に含まれる中間マージンを大幅にカットでき、その分買取価格を高くすることが可能なのです。
確かに、ガリバーやビッグモーターをはじめとした大手買取専門店でも、買い取った車の販売も行っているため、軽自動車専門店に売るのと大差無いように思えます。
しかし、軽自動車専門店には、専門店にしかない強みがあり、さまざまな車種を扱っている一般の中古車販売店とは大きな違いがあるのです。
軽自動車専門店は、軽自動車を買い求める人がたくさん集まっている
軽自動車専門店にしかない強みとは、軽自動車を買い求めるお客さんがたくさん来店しているということ。
通常の中古車販売店を訪れる人は、特定の車種を決めずに来店するという人もたくさんいます。
何も軽自動車ばかりを買い求めているわけではありません。
一方、軽自動車専門店を訪れる人は、仮に特定の車種に絞っていない状態であったとしても、少なくとも“軽自動車が欲しい”という意思を持った人。
そのため一般の中古車販売店よりも、自社内で軽自動車を販売することに優れている軽自動車専門店に売る方が、より高く売れる可能性が高いと言えます。
より高くより有利な査定額を引き出す方法
軽自動車に限らず車の買取額は、車種や年式、走行距離といった基本情報のほか、外装のキズやヘコミ、内装の汚れや破損などを細かくチェックし算出されます。
さらに、その時の流行や季節といった世間の需要を考慮し、最終的な査定額が決定されるのです。
車の査定額を決定する査定基準については下記の通り。
- 車種の需要:大
- 年式・走行距離:大
- 傷・凹み:中
- 骨格(フレーム):大
- タイヤ:小
- エンジンルーム:中
- 内装:中
車の査定ではあらゆる箇所をチェックされるため、現状の愛車を小手先だけの誤魔化しで高く売ることはできません。
そこで、先述したように軽自動車専門店に売るなどの、ひと工夫が必要となります。
より確実に軽自動車を高く売りたいのであれば、軽自動車専門店での査定だけでなく、複数の買取専門店から査定を受けるようにしましょう。
複数の業者から査定を受けて適正な買取相場を知る
愛車を高く売りたいのであれば、まず、買取相場を知ることが大事。
上記でご覧いただいたように、車の買取価格はさまざまな要素を査定することで算出されるため、一般ユーザーの方が買取相場を把握することはできません。
仮に査定を1社からしか受けていない場合、はたしてその査定額が適正なのかどうか判断できず、法外な安値で買いたたかれる危険があるのです。
そこで、1社よりも2社、2社よりも3社という具合に、査定してもらう業者を増やし、複数の査定見積を比較すれば、法外な安値で買い叩こうとしている業者を確実に排除できます。
そして、査定額そのものを比べることで、あなたの軽自動車を一番高く買ってくれる業者を見つけることができるのです。
車一括査定サービスの利用で大幅に手間をカット
車一括査定とは、あなたの住所や車種情報を入れると、お近くの買取店が自動的にピックアップされて、複数の買取店に査定依頼が同時に行えるサービス
軽自動車を高く売るためには、複数の業者から査定を受けることが大切とお話しましたが、実際にはかなりの手間と時間が掛かる作業。
買取査定を受けるためには、買取専門店に連絡しアポを取るか、直接店舗に出向いて査定してもらう必要があります。
そこで、車一括査定を利用すれば、あなた自身が1件1件買取専門店を探す必要が無く、24時間いつでも申し込めるため、大幅に手間を減らすことが可能。
また、あなたが一括査定サービスを利用していることが、各買取専門店にも伝わるため、自然と業者同士を競わせ、より高値を引き出しやすい状況を作ることができます。
車一括査定のオススメは「カーセンサー」
[st-kaiwa-1504]車一括査定が良いのは分かったけどどれを使えばいいのか分からない・・・[/st-kaiwa-1504]
[st-kaiwa-1512 r]ちょっと待ってね!車一括査定にもデメリットがあるよ。[/st-kaiwa-1512]
車一括査定は高く売れるサービスではありますが、デメリットもあります。それが買取業者からの電話ラッシュ。
買取業者との営業電話や交渉が苦手ではない人は、より多くの買取業者を比較できる「カーセンサー」がオススメです。
カーセンサーは連絡手段をメール要望にする機能や業者を絞りこめる機能できるので、ある程度の電話ラッシュは防ぐことができます。
メール要望機能
業者選択、絞り込み機能
また、どうしても買取業者の交渉が嫌、でも買取額を高くしたい人にはオークションもオススメです。
オークションはネット上で各社が入札をしていく仕組みのため、買取業者との交渉や営業電話は一切ありません。
オークションを運営しているサービス会社が仲介してくれます。
通常の車一括査定でも電話防止機能があり、オークション形式も選べる「カーセンサー」が一番オススメです。
一方でオークションは買取業者との交渉ができないため、車一括査定の比べると買取額が低くなる傾向があります。
電話ラッシュは嫌だけど買取業者との交渉がしたい人は「MOTA」がオススメです。
MOTAは、申し込むと最大20社が入札する仕組み。翌日の18時以降にWEB上で概算査定額が分かります。
その中の上位3社のみと交渉を行い実査定をして買取額を比較できるサービス。
各社も焦って電話をかけてくることがないため、車一括査定のような電話ラッシュを防ぐことができます。
また、複数社との交渉は面倒なのでどこか安心できる買取業者1社だけで良いという場合は、「カーセブン」がオススメです。
カーセブンの社長は、トラブルが多い中古車業界の健全化に向けて立ち上げた団体「JPUC」の代表理事を務めています。
実際にカーセブンは「再査定による減額」や「キャンセルによる違約金」はしないと公言しています。
オリコン顧客満足度調査を見ても、必ずTOP3に入っており、顧客からの評価も昔から継続して高いです。
安心かつ大手の買取業者に依頼したい場合は、「カーセブン」がオススメです。
車一括査定のオススメについては下記記事で詳しく解説しています。
まとめ
- 軽自動車は海外に輸出されずそのすべてが中古車として国内で再販される
- 軽自動車はボディタイプを問わず残存率が高い
- 新車よりも中古車の方が軽自動車を選ぶ人が多い
- 中古車で安定した人気があるからこそ軽自動車を高く売ることができる
- 軽自動車専門店を含む複数の買取専門店で査定を受けることも忘れずに
【豆知識」軽自動車は国内需要に特化した車種
今や新車販売の約4割が軽自動車というほど、日本国内での軽自動車人気は衰えることなく続いています。
その人気の秘密は、車体価格や維持費の安さはもちろん、軽自動車とは思えない居住性や走行性能を持っているから。
軽自動車はただ安いだけという車から、1000ccクラスのコンパクトカーにも匹敵する「高い質感と満足度を兼ね備えた車」に進化したのです。
この軽自動車が誕生したのは、戦後間もない昭和24年。
戦後の日本経済を成長させる目的で、一般庶民でも購入しやすいよう、税制面でも登録車(普通車と小型車)と区別して制定されました。
つまり、軽自動車という規格は、日本のために作られた規格ということ。
買い取られた軽自動車は中古車として国内で売られる
日本国内で人気の軽自動車ですが、“狭くて非力”という評価から、ジムニーや軽トラックといった一部の車種を除き、海外ではほとんど需要がありません。
そのため、日本で買い取られた軽自動車は、基本的にそのほとんどが中古車として国内で販売されることになるのです。
一昔前までは、「軽自動車=安くてちゃちな車」というイメージがあり、新車はもちろん中古車のニーズも決して高くなく、売るときは“二束三文”とまで言われていました。
しかし、すでに申し上げているように、現代の日本において、新車販売のおよそ4割が軽自動車というほど、今では私たちの足として高い支持を集めています。
その結果、軽自動車を中古車で購入するユーザーが増加し、“売れるジャンル”となったことで、必然的に買取額が上昇傾向にあるのです。
海外で人気の国産普通車
一方、普通車はというと、依然として海外での日本車人気が根強く、日本ではほとんど価値がないと思われがちな、いわゆる“ボロボロ”の車でも商品として販売されているのです。
東南アジアでは、人口のわりに道端の狭い地域が多く、サイズがコンパクトで壊れにくい日本車が人気。
市街地には日本車がたくさん走っています。
また、砂漠地帯が多い中東やアフリカなどでは、トヨタランドクルーザーをはじめとしたSUVの人気が高く、砂漠やサバンナを駆け抜ける日本車をテレビでご覧になったことがある方も多いでしょう。
もちろん、各自動車メーカーも、その地域に向けた専売モデルを販売していますが、高価な新車を購入できない一般庶民にとっては、日本の中古車が人気なのです。
そのため、大きく破損し修復歴アリとなってしまった中古車でも、国内で販売するよりも高い価格で販売することができます。