車と一言で言ってもその種類は千差万別。何を選んでいいのか迷ってしまうのも無理はありません。
ましては中古車となると、様々な条件があるため、より選ぶのが難しくなります。
- 予算は抑えたいが買った後に後悔したくない
- 低い予算でも納得できる中古車を購入したい
- 検討しているボディタイプの場合どの程度の予算を考えれば良いのか知りたい
- 検討しているボディタイプでおすすめの中古車を知りたい
今回の記事では、自動車業界に20年以上携わる筆者が、低予算でも納得できる中古車の見つけ方や、おすすめ車種をご紹介していきます。
これから中古車の購入を検討している場合の予算感やあなたに合ったボディタイプ、そして、おすすめ中古車を知ることができますので、ぜひ中古車選びの参考にしてください。
あなたが今買うべきおすすめ中古車のボディタイプはこれ
これから中古車の購入しようと考えた場合、やはり中古車ならではのお買い得感はもっとも重視したいポイントではないでしょうか。
とは言え、価格だけを重視して購入した結果、
- 家族で使うには手狭だった
- 通勤に使うには燃費が悪い
- 大きくて運転するのが大変
など、自分の使い方や希望に合っていなければ、お買い得な中古車を買ったことにはなりません。
これからお買い得な中古車の購入を検討されている方は、価格とともに、あなたの希望や用途に合ったボディタイプを選ぶことが大切なのです。
下記表には、あなたの希望と用途、そして購入予算では、どのボディタイプがオススメなのかについてまとめましたのでご覧ください。
人数 | 4人まで | 5人まで | 5人以上 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
用途 | 送り迎え/通勤 | レジャー | |||||
少人数で買い物 | 家族で買い物 | ||||||
購入予算 | 50万円 | 100万円 | 150万円 | ||||
その他 | 維持費抑えたい | 楽しみ優先 | 使い勝手優先 | ||||
おすすめのボディタイプ | 軽自動車 | コンパクトカー | セダン | SUV | ミニバン | ||
代表的な車種名 | ・ワゴンR ・タント ・Nボックス ・ekワゴン |
・フィット ・ヴィッツ ・アクア ・ノート |
・プリウス ・カローラ ・インプレッサG4 ・アクセラ |
・エクストレイル ・ハリアー ・CX-8 ・ヴェゼル |
・シエンタ ・フリード ・ヴォクシー ・セレナ |
上記の表を参考にしていただき、少し具体的な例をご紹介しましょう。
例えば、夫婦2人とお子さんが1人の3人家族で、車を使うのは週末が多いという方の場合、おすすめしたい中古車のボディタイプは、軽自動車かコンパクトカーとなります。
そして、せっかく中古車を購入するのであれば、少しでも購入費用を抑えお買い得な中古車を購入したいもの。
軽自動車であれば車両価格50万円以下、コンパクトカーであれば車両価格100万円以下を目安にすることがおすすめとなります。
中古車だからこそ価格が落ちやすい車種がおすすめ
あなたが購入するべき中古車のボディタイプが分かったところで、次に重視するのはやはり価格。
中古車の魅力は、新車にくらべて価格が安いことに間違いありませんが、ただ単に価格が安いというだけでは、本当にお買い得でおすすめできる中古車とは言えません。
ここでポイントとなるのが、新車時の価格と比較してどの程度価格が落ちたかを表す下落率。
- 「安い!と思って購入した中古車の価格よく見てみたら、新車の販売価格とあまり違いがなかった。」
- 「同じ車種の中で安い中古車を見つけ、購入したものの、程度が悪くすぐに故障した」
など、上記のように、新車価格との差が小さい、または、相場より安いのはただ程度が悪いだけでは、本当にお買い得な中古車を買ったとは言えないのです。
中古車と言っても車種によって価格の下落率が違う
お買い得な中古車を購入することが、満足と納得を得るためには欠かせない要素。
そこで、ここから同じボディタイプの中古車でも、どの程度下落率が違うのかについて見ていきましょう。
なお、下落率は新車販売時の価格を100として、12月8日現在の価格をもとに算出しているカーセンサーの中古車相場表を参考にしています。
同じボディタイプでも価格はこんなに違う:軽自動車編
まずは、近年価格や維持費の安さ、そして、燃費の良さなどから人気となっている軽自動車の例を見てみましょう。
ご覧いただいてわかるように、同条件で比較しているにも関わらず、やや極端な差が出てしまいました。
下落率の小さい軽自動車として例に挙げたジムニーは、軽自動車であるにも関わらず、大型の本格SUVにも負けない悪路の走破性能が魅力。
2018年にフルモデルチェンジを果たしにも関わらず、5年近く前の中古車でも、新車時と変わらない価格を維持しているのは驚きです。
対してekワゴンは、軽自動車という限られたスペースを効率的に使いつつ、全高を抑えることで、高い走行安定性を発揮。
やや存在感の薄い印象はありますが、ekワゴンはデキの良い軽自動車と言えます。
しかし、2016年に発覚した燃費偽装問題の影響を受け、メーカー事態の人気と評判が低迷。
その影響は長引いており、中古車市場において、三菱車全体の価格を下げる原因になっています。
同じボディタイプでも価格はこんなに違う:コンパクトカー編
続いてコンパクトカーを比較してみましょう。
上記の軽自動車ほどではありませんが、コンパクトカーでも車種によって下落率がかなり違うことが分かります。
まずデミオについてですが、以前は”マツダ地獄”と言われていたほど、マツダ車は売却時に査定額が付かないと言われていました。
しかし、2012年に登場したSKYACTIVE(スカイアクティブ)や、販売時に無謀な値引きをしないといった努力により、売却時に値段が付かないということがなくなったのです。
そればかりか、2012年以降に発売されたモデルの人気は高く、中古車市場では人気メーカーとなりました。
一方マーチは、1982年に初代が発売されて以降、日本を代表するコンパクトカーとして国内はもちろん、ヨーロッパでも長年愛されてきたモデルです。
しかし、日産の経営不振や元会長のカルロス・ゴーン氏の不祥事などの影響で、メーカーとしての信頼を失い、ごく一部のモデルを除いてメーカーそのものの人気が低迷。
その結果、大人4人が余裕を持って乗れる広い室内と取り回しの良いコンパクトなボディを持った優等生でありながら、中古車としての人気は高くありません。
お買い得に中古車を購入したいなら下落率の大きい車種がおすすめ
上記の例を見ていただくとわかるように、同じボディタイプであっても、新車時の販売価格から下落している率は大きく違います。
では、なぜ同じような車格、条件であるにも関わらず、下落率に差ができてしまうのでしょうか。
その要因は、中古車に定価という概念がなく、世間の人気や時期(シーズン)によって、価格が大きく影響を受けるから。
また、上記では比較していませんが、中古車の価格はボディカラーに影響されることも少なくありません。
黒や白(パール含む)、シルバーといった色は人気が高く、反対に赤や黄といったやや奇抜な色は人気がなく、中古車価格は安くなってしまいます。
つまり、出費を抑えつつ、満足のいくお買い得な中古車を購入したいのであれば、新車販売時の価格からの下落率が大きく、世間であまり人気のない車種や色の中古車がおすすめです。
そこで下記からは、中古車だからこそお買い得感のあるおすすめ中古車を、ボディタイプ別にご紹介していきましょう。
お買い得感のあるおすすめ中古車【ボディタイプ別】
ここでボディタイプ別にご紹介する中古車は、新車販売時の価格と比較して、価格の下落率が大きい車種ばかりです。
もちろん、下記以外にもおすすめしたい中古車はあります。
ですが、まずは下記ボディタイプ別おすすめ中古車を参考に、お買い得で買って良かったと思える中古車探しにお役立てください。
お買い得感のあるおすすめ中古車:軽自動車編
近年日本で人気の軽自動車は、新車価格も低めな車種が多いため、お買い得と思われがちですが、実はもっとも注意しなければいけないボディタイプです。
その理由は、近年の軽自動車人気によって、内外装の装備が充実しすぎている車種が多く、中には、後述するコンパクトカーより高価な軽自動車も少なくありません。
そこで、中古車で軽自動車の購入をお考えの場合は、広い視野を持ちさまざまな車種を比較するようにしましょう。
三菱 ekワゴン
※出典:カーセンサー
先述した下落率の比較でもご紹介しましたが、ekワゴンは軽自動車の中で特に値下がりが大きい車種です。
軽自動車内の区分けとしては、スズキ ワゴンRやホンダ Nワゴンを同じ”トールワゴン”に属しており、現代においては標準的な軽自動車に分類されます。
この記事をご覧の方の中には、燃費偽装事件のきっかけになった車種であるため、信頼性に不安を抱えている方も少なくないかもしれません。
ですが、現在公表されているJC08モード燃費は29.4km/Lと特別悪いということはなく、日産と共同開発されたモデルのため、非常に完成度の高い1台です。
スバル ステラ
※出典:カーセンサー
現在はダイハツムーヴのOEM車として販売されているステラですが、中古車としておすすめなのはスバルが自社開発していたころの初代ステラです。
エンジンは軽自動車の中では珍しい4気筒のDOHCで、上級グレードには力強い加速が魅力のスーパーチャージャー搭載モデルもあります。
また、足回わりに関しても、4輪独立懸架を採用し、軽自動車とは思えない高い安定性が魅力。
最終モデルは2011年前半までとなるため、やや年式の古さは否めませんが、価格以上の満足感を得られる軽自動車としておすすめの1台です。
スズキ パレット
※出典:カーセンサー
お子さんのいる家庭を中心に、ホンダN-BOXやダイハツ タントなどのスーパーハイトワゴンが人気となっています。
現在スズキからは、スペーシアというスーパーハイトワゴンが販売されていますが、パレットはその前身となったモデルです。
全高は1,700mmを超え、スーパーハイトワゴンらしい広い室内が魅力。
しかし、新車販売当時の価格は、最廉価グレードでも車両価格120万円と高価だったこともあり、現役時代は思うように人気を獲得することができませんでした。
ところが、中古車となることで価格がグッと下がり、使い勝手の良い軽自動車としておすすめです。
お買い得感のあるおすすめ中古車:コンパクトカー編
サイズも小さく、燃費が良いコンパクトカーは、毎日の通勤や買い物など、生活のあらゆる場面で使い勝手のいいボディタイプです。
もともとの販売価格は、現行型の軽自動車と変わらない車種が多く、中古車になることでさらにお買い得になっている車種を見つけやすくなります。
トヨタ アクア
※出典:カーセンサー
燃費が良く経済性に優れるハイブリッドカーは、通常のガソリン車と比べ割高というイメージも持っている方も少なくないと思います。
確かに、アクアの新車価格は、非ハイブリッドの車種に比べ割高なのは間違いありません。
しかし、人気車種であるが故、販売されている台数が多く、中古車としてはお買い得な車両が多く存在しています。
アクアの中古車なら、ハイブリッド車らしい燃費の良さはもちろん、ガソリン車にはないスムーズさや静かさを、100万円以内という手ごろな価格で手に入れることが可能です。
日産 マーチ
※出典:カーセンサー
下落率の項目でもお話しているように、マーチは日本を代表する車種でありながら、中古車市場ではあまり人気のない車種です。
しかし、コンパクトカーとしての完成度は高く、日々のお買い物や家族の送迎、通勤など、あらゆる場面で過不足なく使用することができます。
また、車両価格50万円以内でも2010年以降に販売された現行型を狙うことが十分可能であることも、マーチをおすすめする大きな理由の1つです。
スズキ スイフト
※出典:カーセンサー
軽自動車のイメージが強いスズキですが、スイフトは多くのメディアや専門家から評価高いコンパクトカーです。
筆者も乗ったことがありますが、ボディの剛性が高く、例え下位グレードであっても上質なドライブフィールを体感することができます。
車両価格50万円以内でも程度の良い中古車が見つけやすく、スイフトは知る人ぞ知るお買い得なコンパクトカーなのです。
お買い得感のあるおすすめ中古車:セダン編
近年SUVやミニバンに押され人気が低迷しているセダンですが、その分、ハイブリッドカーや高年式の中古車を、お買い得な価格で見つけやすいというメリットがあります。
トヨタ プリウス
※出典:カーセンサー
コンパクトカーでご紹介したアクアと同様に、ハイブリッドカーの代名詞であるプリウスも、お買い得に変える中古車の1つです。
車両価格100万円以内で選べる台数が多く、しっかりと探せばお気に入りの1台を見つけることができるでしょう。
ただし、ハイブリッドシステムの肝であるバッテリーの保証期間は5年10万kmまでですので、長く乗りたいという方はできるだけ新しい年式を狙うことがおすすめです。
トヨタ カローラアクシオ
※出典:カーセンサー
かつて、日本の国民車とまで言われたカローラセダンの後を引き継いでいるのが、カローラアクシオです。
企業の営業車に使われることが多い車種ですが、基本に忠実な設計で、誰が乗っても不満を感じることは少ないでしょう。
もちろん、クラウンのような高級感はありませんが、十分おすすめできる1台です。
日産 ティアナ
※出典:カーセンサー
「100万円以内で買えるセダンに高級感は求められない」と思っている方が少なくないと思います。
ですが、ティアナなら高級セダンにも負けない高級感を、100万円以内で手に入れることができます。
ティアナの開発コンセプトは上質な居住性であり、FF(前輪駆動)を採用したことにより、後席のレッグスペースもタップリ。
大人5人が乗っても、ゆったりとしたスペースを確保することができます。
お買い得感のあるおすすめ中古車:SUV編
日本のみならず、いま、世界的にブームとなっているため、値落ちしにくい車種が比較的多く見受けられます。
そこで、お買い得なSUVの中古車を探す場合には、年式や車種を絞ることでお買い得な1台を見つけることが可能です。
スズキ イグニス
※出典:カーセンサー
SUVは昨今人気となっているため、メーカーを問わず軒並み中古車価格は高騰しています。
そんな中、イグニスは車両価格100万円以内で購入できる貴重なモデルです。
多くの車種が大型化傾向にある中で、イグニスの全幅は1,660mmで、全長は3,700mmと非常にコンパクト。
その分車内の狭さは否めませんが、発進時に電気の力でアシストするマイルドハイブリッドを搭載し、経済性に優れたコンパクトSUVです。
スバル フォレスター
※出典:カーセンサー
フォレスターはスバルのお家芸であるシンメトリカルAWD(4WD)に加え、低重心が特徴の水平対向エンジンを搭載。
悪路はもちろん、オンロードでも路面に吸い付くような走りを体感することが可能です。
スバルの中でも人気の車種であり、スバルの持っているさまざまな最新技術を盛り込みながら、比較的短いスパンで新型(マイナーチェンジ含む)が発売されています。
そのため、中古車市場での値落ちも早く、SUVの中でもお買い得な車種の一つです。
日産 エクストレイル
※出典:カーセンサー
上記のスバル フォレスターのライバルであるエクストレイルは、扱いやすいサイズと手ごろな価格でありながら、本格的な悪路走行もこなせる本格派SUV。
そして、ミドルサイズでありながら3列シートモデルが存在し、いざというときには最大7人まで乗車するこが可能です。
家族は4人だが、プラスアルファの余裕が欲しいという方にとっては、お買い得な1台と言えるでしょう。
お買い得感のあるおすすめ中古車:ミニバン編
日本のファミリーカーとしてすっかり定着したミニバンは、その人気に後押しされる形で、他のボディタイプよりもやや割高であることは否めません。
しかし、年式を定めて検索することで、車両価格150万円以内でお買い得な中古車を探すことが可能です。
日産 セレナ
※出典:カーセンサー
言わずと知れた大人気ミニバンであるセレナですが、車両価格150万円以内で十分満足感えお得られる中古車を見つけることができます。
例に挙げているモデルは、C27型という現行モデルですが、2016年まで販売されていたC26型の先代モデルを視野に入れれば、さらにお買い得な1台を見つけることが可能です。
トヨタ ノア
※出典:カーセンサー
上記でご紹介した日産 セレナと、人気ミニバンとして双璧を成すノア。
ヴォクシーやエスクワイアという兄弟車を含めると、販売台数でトップを走るセレナをも凌ぐ人気となっています。
現行モデルはやや人気があり、あまりお買い得とは言えません。
ですが、2010年から2014年まで販売されていた先代モデルの後期型なら、車両価格150万円以内で十分満足のいく1台が見つけられます。
ホンダ フリード
※出典:カーセンサー
5ナンバーとは言え、上記のセレナやノアでは大きすぎるという方には、フリードがおすすめです。
3列シートを持ちながらも全長は4,215mmに抑えられ、運転に自信がない方でも安心して運転することができます。
全長が4,700mm近くになるミニバンと比較すると、やや3列目に余裕がないため、常に3列目まで使う用途には向きません。
ですが、5人までの家族なら、十分生活の幅を広げることができるコンパクトミニバンです。
\優良中古車を探す裏ワザ/
- 中古車は千差万別、相場よりも高い車や故障車が存在
- 優良な中古車は市場に出回らず、普通に購入しても手に入らない
- 優良中古車は状態もよくコスパが良い
一般の人では、優良な中古車は手に入れることができません。
ただし、中古車提案サービスを使うと、市場に出回らない優良な中古車を優先的に紹介してもらえます。
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※提案してもらうだけでOK、必ずしも購入する必要はありません。
\愛車の最高額をチェック/
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※必ずしも売る必要はありません。相場をチェックするだけOKです。
まとめ
中古車を購入するのであれば、やはりお買い得な価格の中古車を購入することがおすすめです。
当然、経済的に余裕があるのであれば、好みや用途に合った新車を購入することがもっとも効率的なのは言うまでもありません。
ですが、100万円や50万円という比較的低い予算であっても、中古車ならあなたの好みや用途に合った1台を探すことは十分に可能です。
あなたも今回の記事を参考に、ぜひお買い得な1台を見つけてみてはいかがでしょうか。