中古車の手付金は支払うべき?返金はしてもらえるの?そんなお悩みを徹底解説

中古車購入時の手付金の全知識

最終更新日:2019年1月1日

中古車手付金
これから中古車の購入を検討している方の中には、中古車に対して「騙されているのではないか」「損を箚せられるのではないか」という不信感をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

 

そんなグレーなイメージを払拭しようと、大手中古車販売店を中心に、徐々にではありますがクリーンなイメージへと転換しつつあります。

 

それでも、まだまだ分かりにくい部分が残っていることも否定できず、特に購入するためにかかる料金にはユーザーにとって分かりにくいというイメージがあることも否定できません。

 

分かりにくい料金の代表格とも言えるが、購入時に請求されることのある「手付金」です。

 

この記事をご覧の方の多くは、手付金について以下のような悩みや疑問をお持ちではないでしょうか?

  • 手付金が必要と言われたが払わなければいけないの?
  • そもそも手付金とは何ために支払うのか知りたい
  • 手付金を払ったがキャンセルすることは可能?
  • 手付金として払う金額の相場を知りたい

今回の記事では、上記のような悩みや疑問を解決するため、分かりにくい料金である手付金について詳しく解説していきます。

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手付金には3つの種類がある

中古車だけでなく、あなたの資産となるような不動産の購入時にも必要な手付金には、大きく分けて「証約手付」「解約手付」「違約手付」という3つの種類があります。

 

ところが、中古車を購入する際に発生する手付金について言うと、いまいち曖昧で正確な意味がはっきりしないというのが実情です。

 

法律用語としての「手付」とは、一般的に契約締結時に当事者の一方が相手方に交付する金銭のことを言い、どちらかが契約内容の履行に着手したときまでと定められています。

 

このようお話すると、少々難しく感じてしまいますので、中古車を購入する際の手付金とは、購入側(あなた)が売却側(販売店)に渡す代金1つで、契約の解除権を保留したり、契約したこと証明したりするために発生する金銭の総称と理解しましょう。

 

さらに下記からは、中古車購入時に発生する手付金についてさらに詳しく、また、購入をキャンセルすると返金されるのかについてお話していきます。

 

中古車で支払う手付金は解約手付

不動産の売買でもよく耳にする手付金ですが、中古車購入で発生する手付金は、解約手付として扱われることがほとんど。

 

過去の裁判例などでも「特段の合意が無い限り解約手付とみなす」という判断が出ているのです。

 

また、民法第557条の条文には以下のように記されています。

1.買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。

 

そして、上記の条文をわかりやすく中古車の売買に置き換えると、

  • 手付金の返還を求めないことで、ユーザーは中古車の購入をキャンセルできる
  • 販売店は手付金の倍額をユーザーに払うことで中古車の売却をキャンセルできる

となり、上記を見ていただいてもわかるように、中古車購入で支払った手付金は解約手付であり、返金されないというのが基本です。

 

中古車を納車するまでには、点検や整備、洗車やルームクリーニングといった作業をしなければなりません。

 

また、売れたと思った中古車が結果的に売れなくなってしまうことは、販売店としては大きな損失になってしまうため、キャンセル料として手付金が返金されないのは仕方がないことと言えるのです。

 

ところが、よく耳にする手付金の中には、キャンセルすることで返金される場合があります。

 

そこで、どういった手付金が返金されるのかについて、さらにお話していきましょう。

 

手付金ではなく申込金なら返金可能

申込金返金
上記でご説明してきたように、正式な手付金とは、買い手(あなた)から売り主(販売店)に対し契約後に支払われる代金であり、原則返金されることはありません。

 

しかし、あなたが支払った代金が、手付金ではなく申込金(申込証拠金)ならばキャンセル時に返金してもらうことが可能です。

 

通常中古車の売買契約が成立した直後から、販売店では納車に向けたさまざまな準備が開始されるため、契約後のキャンセルは違約金やキャンセル料という名目のお金を支払わなければなりません。

 

そのため先述している通り、一度支払った手付金はキャンセル料として変換されないのが一般的です。

 

一方申込金とは、商談を進めている証拠として支払うものであり、あなたが購入したいと思った中古車が他の購入希望車に売られるのを防ぐために支払います。

 

したがって、契約が成立していない以上、販売店側の損失は極めて小さく、あくまで商談をキャンセルしただけに過ぎないため、返金してもらえる可能性が高いのです。

 

申込金を払っても押さえておけるのは1週間

中古車は一物一価と言われ、あなたがほしいと思ったその中古車は、世界に1台しか存在せず、あなたが購入したいと思ったその中古車は、当然あなた以外に購入を希望する人が現れる可能性が十分にあるのです。

 

中古車のような高い買い物をする場合、その場で即決できてしまう人はそう多くなく、「帰宅後家族と相談する」「月々の支払いや維持費を今一度考える」という方も多くいます。

 

ところが、中古車販売店も商売ですので、あなたのことは差し置いて、その場で即決してくれる後から来たお客さんに売ってしまっても何一つ不思議ではありません。

 

そこで、冷やかしではなく本気で購入したいという意思の証という意味を込め、"申込金"を払っておくのです。

 

ただし、申込金はあくまで購入の意志を示しただけで売買契約が成立しているわけではないため、ほかの購入希望者に売れてしまう可能性が完全になくなったわけではありません。

 

また、販売店としては他にも売れる可能性がある中古車を、いつまでも売らずに放置しておくことも不可能です。

 

購入しようとしている中古車や販売店によって違いはありますが、商談を開始してから概ね1週間以内には結論を出すようにしましょう。

 

もちろん、本当にその中古車があなたの希望に合った1台であるならば、出来るだけ早く購入を決断し本契約をすることが大切です。

 

手付金は払わなくても良い

手付金とは法律で支払うことが決められている料金ではなく、販売店によってさまざまな意味があるとお話しましたが、販売店によっては、そもそも手付金を要求しないケースも多く存在します。

 

2000年になる前までは、中古車を購入する際、まずは手付金を収めるということが、ある種の慣例となっていました。

 

ですが、上記でお話してきたように、手付金という料金があまりにも曖昧な扱いであり、金額や意味もマチマチで、中古車販売に対しグレーなイメージを持たれてしまう要因の一つとなっていたのです。

 

そこで、近年では大手販売店を中心に手付金制度を禁止している店舗が多くなり、手付金を要求する、または手付金を受け取っているのは、比較的小規模な販売店に多く見られます。

 

したがって、中古車を購入するときに手付金を必ず支払わなければならないということはなく、販売店側から請求されない限り手付金を支払う必要はないのです。

 

しかし、すぐにでもほかの買い手が付きそうな人気車種の場合は、少額でも支払っておくと、「いざ買おうと契約しに言ったら売り切れていた」という残念な結果を避けることができます。

 

ガリバーでは手付金制度を禁止している

絶対に他の人に売って欲しくない場合、支払っておくと安心な手付金ですが、上記でもお話したように、企業として手付金の受け取りを禁止している場合があります。

 

具体例を挙げると、中古車の買取と販売で最大手であるガリバーの公式サイトでは、よくある質問のページで以下のように回答されています。

Q. 購入を決めた時に、「手付金」などは必要ですか?

A. 必要ございません。
ガリバーでは手付金システムを採用しておりませんので、ご購入を決められましたら契約を交わしていただきます。
※引用先: ガリバー公式サイト「よくある質問」より


つまり、「この中古車がぜひ欲しいけど今は決められないから、ちょっと保留しておいて」といったように、ユーザー側の曖昧な返答ができないということです。

 

「なんだか大手のくせにケチだなぁ」と思われるかもしれません。

 

しかし、手付金の扱いや、詳しくは後述するキャンセルにまつわるトラブルを防ぐため、曖昧な状態で商談を一時ストップすることは、売り手と買い手双方にとってあまり良いことではないのです。

 

買い手であるユーザー側から見れば、利便性に欠ける対応かもしれませんが、販売店にとっても「もしかしたら売れるかもしれない」という可能性を潰すことになります。

 

双方にとって多少窮屈に感じたとしても、認識の違いや「言った言わない」という無用なトラブルを避けるため、手付金制度を禁止しているのは正しい対応と言えるでしょう。

 

手付金の相場は購入価格の10~20%

売買契約が成立したあとに払う手付金の相場は購入価格の10~20%と言われており、100万円の中古車なら10万円~20万円、300万円の車なら30万円~60万円です。

 

「え!?そんなに必要なの??」と思われる方も多いと思いますが、上記はあくまで手付金の相場であり、言い換えれば頭金の一部。

 

無事契約が成立した場合、支払った手付金はそのまま頭金に置き換えられるため、100万円の中古車に10万円の手付金を支払った場合、残りの90万円が残金となります。

 

ただし、手付金の相場に関しては、販売店により方針や金額が異なるため、300万円の中古車だから30万円の手付金が必要になることはまずありません。

 

手付金と言っても金額はマチマチ

ガリバーのように企業として手付金を受け取らないとしている販売店以外、必ず高額な手付金を支払う必要があるのかと言うとそうではありません。

 

営業マンとの会話の中では「手付金」というワードが出ているかもしれませんが、払って欲しいとい言われた手付金が「本来の意味である契約後の手付金」なのか、それとも「商談を優先してもらうための申込金」なのかを確認しましょう。

 

上記でご説明してきたように、本来手付金とは、契約成立後に支払うお金ですが、販売店や担当する営業マンによって呼び方が曖昧になってしまっているのが実情です。

 

中古車の商談で、その中古車を押さえて置くために支払うお金には、さまざまな呼び方があり、車業界に18年以上努めている筆者が聞いたことがあるだけでも、以下のようにいくつもあります。

  • 手付金(手付金・申込金)
  • 内金(手付金・申込金)
  • 頭金(手付金・申込金)
  • 申込金(申込金・手付金)
  • 申込証拠金(申込金)
  • 申込保証金(申込金)

正直なところ、どの販売店がどういう意味で使っているのかはわからず、また、担当した営業マンの口癖である可能性も十分考えられます。

 

そのため、支払いを求められた手付金が「契約前の申込金」なのか「契約後の手付金」なのかを確認しておくと安心です。

 

手付金を5千円にしてもらった筆者の実体験

ここまで何度かお話している申込金は購入をキャンセルすることで返金されることがあるとお話してきましたが、支払う相場も手付金とは大きく異なります。

 

また、これは手付金と申込金のどちらにも言えることですが、支払わなければならない金額が法律によって決められているわけではありません。

 

特にキャンセルがしやすい申込金については、販売店側の言い値や会話の中でなんとなく決められることがほとんどで、実際の中古車販売では、キリよく1万円としているケースが多く見受けられます。

 

筆者の実体験をお話すると、国産車ディーラーの内定が決まった後、ずっと欲しかった車種の中古車を探していました。

 

その車種は当時とても人気の車種で、貯金など殆ど無い筆者にとってはとても大きな買い物だったのは言うまでもありません。

 

それでも中古車情報誌を眺めていると、4~5万km走行で安くても250万円以上する中、2割り程度安い230万円で売り出されている中古車を発見し、しかも走行距離は2万km以下。

 

急いで中古車情報誌に載っていた販売店に連絡し、後日向かうと、それほどお買い得な中古車であったため、問い合わせは結構来ているとのことですぐにでも契約を勧められました。

 

当時の筆者は就職前でそんな大きな決断をすぐに出せるはずもなく、両親に相談するから2日待ってほしいとお願いすると、手付金(申込金)を求められます。

 

しかし、貯金のない20歳ソコソコの筆者の財布には1万円も入っていません。

 

その事実を販売店に相談すると、電車賃がなくなっては困るだろうからと、手付金として払う金額を5千円にしてくれたのです。

 

今から思えば、手付金ではなく申込金として支払った5千円ですが、きちんと相談すれば手付金(申込金)は大きな負担になることはありません。

 

オークション代行や個人売買での手付金

ここまでは一般的な中古車販売店で中古車を購入する上で発生する手付金についてお話してきましたが、中古車の購入方法は中古車販売店だけではありません。

 

中古車の購入方法としては、オークション代行業者を利用する方法と、インターネットのオークションサイトの利用や、知人や家族との個人売買があります。

 

オークション代行の手付金は内容確認は必須

中古車のオークション代行とは、通常一般のユーザーが出入りすることができない中古車専門のオークションに、資格を持つ業者がユーザーの代わりに出向き落札してくれるサービスです。

 

一般的な中古車と比べて中間マージンが少なく、車種によっては平均的な相場よりも安い価格で中古車を購入することができる可能性があります。

 

オークション代行で支払う場合の相場は、申込金と手付金のどちらの意味を持っているかで大きく異なるため注意が必要です。

  • 申込金として5万円~10万円
  • 手付金として5万円~100万円

手付金として支払う場合、かなりの金額差があるのは、小規模の代行業者の場合落札するための資金として手付金を必要としていることがあるためです。

 

そのため、多額の手付金を請求された場合は、内容をしっかりと確認しておくようにしましょう。

 

また、オークション代行の大きな特徴としては、一般的な中古車販売店のように在庫車を持っておらず、ユーザーから車種や年式、走行距離、予算といった要望を聞き、希望に合った中古車が出品されれば予算内で落札してくれることです。

 

そのため、手付金を支払ったからと言って必ず購入できるわけではなく、落札できずにキャンセルになることも少なくありません。

 

その場合、オークション会場に出向いて競りに参加する手数料を差し引いた金額が返金されます。

 

ただし落札した場合は、手付金が返金されないのはもちろん、キャンセルができなかったり、多額のキャンセル料を請求されたりする恐れがありますので、オークション代行の利用は十分注意しましょう。

 

個人売買での手付金は要注意

インターネットの普及により、オークションサイトやフリマサイトを通じて個人間で中古車の売買をするケースが多くなってきました。

 

中古車とは言え、決して安い価格ではないため、売り主としても確実な取引を行いたいのは当然のことですので、個人売買であっても手付金の支払いを求められることは自然なことです。

 

しかし個人である以上、手付金の相場というものは存在せず、売買に向けた交渉の中で決められることになります。

 

また、どうしても個人売買では金銭のやり取りや中古車の程度など、あらゆる内容のトラブルが後を絶ちません。

 

そういったトラブルを回避するためにも、手付金を要求されたら、支払ったことを証明する領収書などの発行を依頼するようにしましょう。

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まとめ

今回の記事では、さまざまな意味を持つ手付金についてお話してきました。

 

記事を読んでいただければわかるように、中古車販売において「手付金」という言葉は、実に曖昧な使われ方をしているのが現状です。

 

そのため、「キャンセルしたのに手付金が返金されない」「手付金を払ったのに他のユーザーに売られてしまった」などのトラブルもあり、戸惑いや疑問を持っている方がまだ多くいらっしゃることでしょう。

 

手付金の扱いや金額については、法律によって明確な規定がない以上、ある意味仕方のないことでもあります。

 

手付金を要求された場合には、「キャンセルで返金されるのか」「いつまでに返事をすればよいか」など、事前に確認しておくことが大切です。

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