大切にしてきた車でも、古くなれば故障も増え、いつかは乗り換えなければなりません。
もしくは、生活環境の変化に応じて、そろそろ乗り換えを検討している方も少なくないと思います。
とは言え、車は決して安い買い物ではないため、そうやすやすと乗り換えの決断はできないもの。
そこで今回の記事では、本当にお得な乗り換え方法やタイミングについて紹介します。
車は”乗り換え”と”そのまま乗り続ける”のはどっちがお得?
車を買い替えるとなれば、安く見積もって新車なら100万円以上、中古車で30万程度の費用がかかります。
車の乗り換えは、家計に大きな負担になるのは間違いありません。
乗り続けた方がコスパがよい
できるだけ車にお金を掛けたくないならば、乗り換えずにそのまま乗った方がお得です。
古くなり走行距離が増えてくると、いろいろな箇所が故障。
その度に修理しなければならず、故障内容によっては10万円以上の修理費が掛かることがあります。
下記、国土交通省のデータを見ても、年数が古くなるにしたがって故障割合が増えています。
※出典:平成 30 年度の自動車不具合情報の統計結果について
ただし、単純に出ていく金額だけを考えれば、新たに車を購入するよりも修理をして乗り続けた方が、結果的に出費は少なくなります。
税金の負担が増えても乗り続ける方がお得
車を長く乗り続ける上で忘れてはいけないのが、日本では車に長く乗ることで税負担が重くなるということ。
12月26日現在の税制度では、新車から13年以上経過した車の場合、毎年5月に支払う自動車税が最大で約15%(軽自動車は驚異の約80%)増額されます。
自動車税額一覧
車の区分 | 総排気量 | 新規等登録から 13年未満 |
新規登録から 13年超え(※) |
---|---|---|---|
軽自動車 | 660cc | 10,800円 | 12,900円 |
普通自動車 (ガソリン車・LPガス車) |
1,000cc以下 | 29,500円 | 約33,900円 |
1,000~1,500cc以下 | 34,500円 | 約39,600円 | |
1,500~2,000cc以下 | 39,500円 | 約45,400円 | |
2,000~2,500cc以下 | 45,000円 | 約51,700円 | |
2,500~3,500cc以下 | 51,000円 | 約58,600円 | |
3,000~3,500cc以下 | 58,000円 | 約66,700円 | |
3,500~4,000cc以下 | 66,500円 | 約76,400円 | |
4,000~4,500cc以下 | 76,500円 | 約87,900円 | |
4,500~6,000cc以下 | 88,000円 | 約101,200円 | |
6,000cc以上 | 111,000円 | 約127,600円 |
※新規登録から13年を超え車の税額は13年未満の税額に15%プラスした概算
また、車検のときに支払う自動車重量税が増えます。
自動車重量税一覧
車両重量 | 2年(車検実施時) | ||||
---|---|---|---|---|---|
エコカー減免適用 | エコカー減免無し | ||||
エコカー (本則税率) |
エコカー以外 | ||||
免税 | 13年未満 | 13年経過 | 18年経過 | ||
~500kg以下 | 0 | 5,000 | 8,200 | 11,400 | 12,600 |
~1,000kg以下 | 0 | 10,000 | 16,400 | 22,800 | 25,200 |
~1,500kg以下 | 0 | 15,000 | 24,600 | 34,200 | 37,800 |
~2,000kg以下 | 0 | 20,000 | 32,800 | 45,600 | 50,400 |
~2,500kg以下 | 0 | 25,000 | 41,000 | 57,000 | 63,000 |
~3,000kg以下 | 0 | 30,000 | 49,200 | 68,400 | 75,600 |
税金が増税(重課)されることで増す負担額は、多く見積っても1年間で10万円弱です。
対して、仮に100万円のローンを組んで新たに車を購入したとしても、1年間のローン返済額は約33万円強。
単純にコスパだけで見た時は、乗り続けたほうがお得です。
13年以上の車の税金については下記の記事で詳しく解説しています。
乗り換えのタイミングは「ライフスタイル」の変化
「車に掛かるお金」だけで見た場合、大きな事故にでもあわない限り、そのまま乗り続ける方が出費を抑えることができます。
ただし、生活を快適にするための道具として捉えた場合、単純な維持費だけで判断することができません。
そこでポイントとなるのが、結婚や出産、転勤といったライフスタイルの変化。
例えば、普段乗ることになる人数が夫婦2人だけであれば、燃費の良いコンパクトカーで十分ですし、おしゃれに2シーターのスポーツカーという選択肢もあります。
しかし、結婚しお子さんが生まれれば、チャイルドシートがつけやすい車種に買い替えたくなります。
さらに、お子さんが2人以上に増えれば、コンパクトカーではやや手狭になるため、3列シートを備えたミニバンが欲しくなります。
このように、「子供が生まれた」「家族の人数が増えた」など、車は家族で使うものだからこそ、単純な費用だけで判断することはできません。
主に使う用途や、誰が乗るのかということを考え、今の生活に車を合わせていくことが大切です。
子供が産まれたときのオススメの車種については下記の記事で詳しく解説しています。
通勤に適したオススメ車種については下記の記事で詳しく解説しています。
車検前も買い替えのタイミング
車に乗っていれば必ず車検を受ける必要があります。
車検では、税金などを入れても10万程度は必ずかかってきます。
もし部品が故障していれば、20万以上平気で掛かってきます。
そのため、車検を機に乗り換えを考える方も少なくないのではないでしょうか。
確かに車検を通してから、買取や下取りした場合に、車検費用分がそのままプラスになるわけではありません。
ただし、筆者の意見としては、車検前に慌てて乗り換えをして失敗するぐらいであれば、車検を通してしまった方が良いと思っています。
車検前後の車の乗り換えについては下記記事で詳しく解説しています。
少しでもお得に乗り換えるなら「3月・9月」がベスト
車をお得に乗り換えるなら、繁忙期である「3月・9月」を狙いましょう。
多くの企業の決算期でもある3月や9月は、車業界にとってもっとも忙しく特別な時期。
新車ディーラーは、そのメーカーの新車を販売し、シェアを拡大することを主な仕事です。
ディーラーはメーカーと1年間の販売台数を約束しており、約束以上の台数を販売するとインセンティブ(販売奨励金)を獲得することができます。
通常月では値引き額には限界がありますが、ディーラーでは上記のインセンティブを充てに、決算期は特別な値引き枠を解放することに加え、さまざまなキャンペーンを実施。
3月や9月まで買い替えを待てる方は、ベストな買い替え時と言えます。
新車購入の安い時期については下記記事で詳しく解説しています。
3月・9月は新車だけでなく中古車も活気づく
中古車販売店も新車ディーラーと同じく、決算期である3月・9月は高い販売目標が設定。
そのため、各中古車販売店では、ローンの低金利キャンペーンや購入後のオイル交換無料サービスなど、お得になるサービスを用意しています。
新車と同様、中古車の購入を検討している方も、3月・9月の買い替えがオススメです。
そして、3月から4月は、入学や転勤など人々の生活環境が大きく変化するタイミングのため乗り換え需要が増加。
中古車販売店にとっても、特に3月は1年でもっとも販売台数にこだわる時期なのです。
そんな繁忙期に、売れる中古車の在庫をシッカリと確保しておかねば、せっかく購入のために訪れたユーザーを逃しかねません。
すると、中古車在庫を確保するため買取相場も上昇。
つまり、3月は新車や中古車の購入価格が下がりやすいのと同時に買取価格も上がりやすいのです。
乗り換えは2月上旬から動き出すのがベスト
車は高い買い物です。慌てて購入すると失敗します。
失敗したからと言って気軽に乗り換えできる値段でもありません。
そこで余裕をもてるように2月上旬ごろから動き出すのがベストです。
乗り換えは下記が大まかな流れです。
車乗り換えの流れ
- 買い替えの検討
- 車種選び
- 商談:車両見積もりと買取(下取り)見積もりの依頼
- 購入・売却の決定と、もうひと押し
- 書類の準備
- 納車と売却車両の引き渡し
最低1ヶ月程度はみておきたいところ。
そう考えると、2月上旬から動き出すのがベストなのです。
車をお得に乗り換える方法
お得に乗り換える時期をお伝えしましたが、全ての人が合わせられるわけではありません。
車は自分が乗り換えたいと思った時がベストなのです。
そこでどんな時期でもお得に乗り換える方法として優先すべきは「今の車を高く売ること」。
お得に乗り換えるために買取店にも査定依頼をする
どうしても乗り換えとなると、新しい車の値引きばかりに気を使ってしまいます。
意外と抜けているのが、今の車を高く売ること。
今の車を高く売れれば、結果的に新しい車をその分安く買うことができます。
下取りのデメリットは、査定額が安くなりがちなところ。
どうしても新車ディーラーは、新車販売がメインのため、下取りに力を入れておりません。
車種にもよりますが30~50万円以上の差額が出ることも少なくありません。
30~50万以上も違えば、新しい車の高価オプションを付けることも可能だし、グレードを1つ上げることもできます。
ディーラーで売るより、一括査定出す方が高く売れるで!
— クーリッジ@こーたろー (@kuriji321) May 2, 2022
車の買取ネット一括査定って初めて使ったけど、何社も一度に電話がかかって来たのは予想通りとして、訪問査定時間を何社か被らせないと自分の時間がもったいないと思った。結局地元で口コミ評価の高い店に行って売ることにした。ディーラーはやっぱり安いね、、
— K@CX-30 (@k_pleyel) February 16, 2020
結局1番高い査定で135万付いたよ
— Zel® (@zel_life2000) March 14, 2020
ディーラー査定は90万だったから45万も差額が…
みんな乗り換える時は面倒くさがってディーラーにした取らせたらダメだよ(笑)
特に買取店複数に査定依頼することで、査定額の差も大きくなります。
ちなみに4社の査定額です。
— りーさん🐲 (@RO_HONE) April 24, 2023
名刺の裏に金額を書いてもらい、各社から別々に私が受け取って、せーので裏返して査定額を見ました笑
ビッグモーターが1番でしたが、後から減額するな、したら他で売ると念押ししました。 pic.twitter.com/RJvCFfJCcA
🚗のはようごさいます🚙
— 名倉│昭和式子育てオヤジ (@tana_car9) September 7, 2022
一括査定、3社同時に来てもらって入札形式と言うのを試してみた!
次の車を買うお店下取り査定してもらった額は110万だったので、下限を110万に設定して入札してもらった結果は…
131.4万🎉🥳この数字が出るとは意外だったけど、高ければ高い方がいい!#ネクステージ https://t.co/3wfewa43xz pic.twitter.com/3b8YlXPopb
ハリアー(1年8ヶ月、3.3万キロ)売却まとめ
— かっち (@kacchi25) August 22, 2022
一括査定価格が331万円(入札時+20万)
ディーラー下取りが220万
目安に使用したダイハツAI査定が278万
なお購入価格が諸税含めて313万、残債234万
車を売るなら
①ダイハツAI査定で相場把握
②MOTA一括査定で入札価格把握
③現車一括査定(3社)→名刺裏入札 pic.twitter.com/hQO0QAXHBn
約150万円で購入した平成26年初登録の中古車。4社を集めて入札した結果、めちゃくちゃな価格差。最低298000円、最高633000円。(なお事前のオートバックス査定は50万円)4万キロ以上走ったので、元は取ったと思う。あとは新車の到着を待つのみ。 pic.twitter.com/jellMQjF2I
— 軍手@C101新刊委託中! (@gunziotaku) December 7, 2021
実際に2024年12月現在で調べたところ、下記のような差が出ました。
車種 | 車下取り | 車買取り | 車一括査定 | 最大と最小 査定額の差 |
---|---|---|---|---|
スズキ ワゴンR FX 2007年式 3万キロ |
25万 | 30万 | 43万 | 18万 |
ホンダ フィット 1.3G_F 2009年式 3万キロ |
24万 | 36万 | 45万 | 21万 |
ダイハツ ムーヴ Xリミテッド 2008年式 3万キロ |
27万 | 31万 | 40万 | 13万 |
トヨタ アルファード 350S“C 2008年式 4万キロ |
172万 | 175万 | 200万 | 28万 |
日産 セレナ 20S 2008年式 6.5万キロ |
50万 | 50万 | 80万 | 30万 |
確かに買取専門店は、売却と購入のタイミングが違うので、面倒ではあります。
ただし、その面倒以上に得られる金額感ではありますので、時間に余裕がある方は車買取専門店にも査定依頼することをオススメします。
さらに高く売るなら「車一括査定」を使う
車を高く売るなら、下取りではなく、買取にしておくべきなのは前述の通り。
ただし、買取店もビジネスでやっている以上なるべく安く買い取りたいと思っています。
下取り査定額を見せて交渉するのもありですが、筆者はさらに高く売るために買取店を競争させることをオススメしています。
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車一括査定のオススメはカーセンサー
[st-kaiwa-1504]車一括査定が良いのは分かったけどどれを使えばいいのか分からない・・・[/st-kaiwa-1504]
[st-kaiwa-1512 r]ちょっと待ってね!車一括査定にもデメリットがあるよ。[/st-kaiwa-1512]
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また、どうしても買取業者の交渉が嫌、でも買取額を高くしたい人にはオークションもオススメです。
オークションはネット上で各社が入札をしていく仕組みのため、買取業者との交渉や営業電話は一切ありません。
オークションを運営しているサービス会社が仲介してくれます。
通常の車一括査定でも電話防止機能があり、オークション形式も選べる「カーセンサー」が一番オススメです。
一方でオークションは買取業者との交渉ができないため、車一括査定の比べると買取額が低くなる傾向があります。
電話ラッシュは嫌だけど買取業者との交渉がしたい人は「MOTA」がオススメです。
MOTAは、申し込むと最大20社が入札する仕組み。翌日の18時以降にWEB上で概算査定額が分かります。
その中の上位3社のみと交渉を行い実査定をして買取額を比較できるサービス。
各社も焦って電話をかけてくることがないため、車一括査定のような電話ラッシュを防ぐことができます。
また、複数社との交渉は面倒なのでどこか安心できる買取業者1社だけで良いという場合は、「カーセブン」がオススメです。
カーセブンの社長は、トラブルが多い中古車業界の健全化に向けて立ち上げた団体「JPUC」の代表理事を務めています。
実際にカーセブンは「再査定による減額」や「キャンセルによる違約金」はしないと公言しています。
オリコン顧客満足度調査を見ても、必ずTOP3に入っており、顧客からの評価も昔から継続して高いです。
安心かつ大手の買取業者に依頼したい場合は、「カーセブン」がオススメです。
車一括査定のオススメについては下記記事で詳しく解説しています。
まとめ
- 単純なコスパだけを考えた時は乗りつぶしたほうがお得
- 乗り換えは、乗り換えたいと思った時がベストなタイミング
- お得に乗り換えるなら、値引きだけではなく、今の車を高く売ることを考える
- 車下取りだけではなく、買取店にも査定依頼をする
- 車一括査定「カーセンサー」を使って、買取店を競争させると高く売れやすい